ヨガティーチャーの疲労は馬鹿にできません。事実、私はヨガを始めた頃、先生が私の隣にいた生徒にいきなりかっとなった言い方をしたのにびっくりして、そのクラスに行くのを止めたことがあります。
それは、ストレス疲労は正しくマネージしたら単なる変化(発達)の1段階にすぎないということを身をもって知る前のことでした。初期の兆候を自分で認識出来たら、生活や指導のキー・エリアにおいて的確なアクションを起こすことで、ストレス疲労を阻止することが出来ます。
私たちは皆、ヨガのプラクティスが本当に好きになって先生になります。ヨガは満足感を持たらし、周りの人と貴重な経験を共有することを可能とし、人生の救いとなることすらあります。ヨガを教えること自体が自分のヨガに対する愛情の延長となるのです。
けれども、多くのヨガティーチャーが、指導に疲れたり、飽きてしまったりすることを経験しています。
ヨガティーチャーはそれだけでは生活が出来ず、他の仕事も掛け持ちでやっているケースがほとんどで、自分自身のプラクティスの時間は作れないというのが現実であることもしばしばです。
ロボットのように毎日を切り抜け、別のキャリアを見つけた方がいいのではないかと悩んでいます。
そうなったら、授業の準備に身を入れ、心から指導し、生徒と繋がり合うことがどれだけすばらしいかを忘れてしまうのです。
ヨガティーチャーのストレス疲労の兆候:
- ハンズオンのアジャストをほとんどしない。
- 指示が理解されないとかっとする。
- プレゼンテーションが異例に厳しく、冷たく、思いやりがなくなる。
- 教室で誰よりも不健康で最もストレスが溜まっている人であるかのよう...ヨガティーチャーなのに。
- もうヨガを教えるだけで実践しない。
- 美しいけれども空虚にしか聞こえない言葉の羅列に頼る。
- アジャストをして自分が腰を痛めたり、故障が頻発になる(自分のプラクティスをしていないから)。
- 子供や旦那様などにあたる。
- 自分が教えられないときに代理の先生を手配するのを「忘れた」り、全クラスを代理に任せるようになる。
- 愚痴っぽい。とげとげしい。機嫌が悪い。怒りっぽい。いらだっている。意地悪になる。威張り散らす。
私も経験あるのです。ティーチャー仲間にもその兆候を目撃しています。完璧な人はいないのです。
もちろん、大変なとき(身近な人の死、病気、離婚、など)でも頑張って教えなければならない時のことを言っているのではありませんー人生の中には皆それぞれ辛い時があります。私が言いたいのは、バランスのとれたライフスタイルを実践するお手本となり、自分を大切にするために知っている限りのツールを上手に使うことで、ヨガティーチャーとしての責任を果たすということです。
幸いなことに、このような兆候はティーチャーとして駄目だということではありません。ストレス疲労は目覚めの機会であり、チャンスと成り得るのです。
ヨガティーチャーのストレス疲労を即回復するアクションステップ:
- 近くの他の先生のクラスに行ってみる
毎週少なくとも2回、仲間やお気に入りの先生の教えるクラスに行くことで、元気や刺激をもらうことができます。
- 関わりの場を持つ
たまには生徒さんたちと教室外でも関わりの場を持っていると自然に彼らの生活にもより密接なつながりが生まれ、それが教える意欲にもつながります。
- 休止時間をスケジュールに入れる
家でプラクティスしたり、マッサージに行ったり、散歩に行ったりということを、時間が出来るまで待つことはやめましょう。仕事と同様にスケジュールに入れて実行するのがポイントです。
- 指導スケジュールの最適化
6ヶ月間どうがんばってもクラスが一杯にならなかったら、時間帯を変えた方がいいのかも知れません。通勤、駐車、家族への迷惑など、ストレスの原因になっている他の要素も考えてみましょう。
- 基本を見直し、再度勉強する
ヨガ哲学や人体、ハタヨガなどに対する理解を深めることで指導者としての意欲も高まります。1日10分でもいいので、もっと強くなりたい分野の勉強をするだけでも強壮剤として即効果があります。